ハーヴェステラ攻略wiki【HARVESTELLA】

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夏への扉

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  • 1. 匿名

    <夏への扉>
    「○○。
     待ってたわ。」
    「特に 何か事件が起きたって
     わけじゃないんだけど
     ちょっと 話に付き合ってほしくてね。」

     構わないよ。
    @調べごとでもしてたの?

    「まぁ そんなところ。
     それで 考えを整理するために
     話を聞いてほしいってわけ。」
    「少し 気になることがあって
     ここのデータを 漁っていたんだけど……」
    「このモニターを 見てもらえる?」

     数字が たくさん並んでいる……。

    「これは 私のバイタルデータよ。
     月の揺り籠で 眠っていた
     二千年間のね。」
    「ずっと 気になってたの。
     二千年前 レッドクイーンの
     調査をしていた私は そこで意識を失い……」
    「気がついたら リ・ガイアへと
     やって来ていた。」
    「じゃあ その意識を失っていた間
     私は どういう状態にあったのか。」
    「その答えを得るために このポッドを
     調べてみたら 見事ドンピシャ。」
    「どうやら私も ガイストが言うように
     月の揺り籠で ハイバネーション処置を
     受けていたみたい。」

     他の人たちと 同じってことか。
    @アリアも ずっと眠っていたんだね。

    「そういうことになるわ。」
    「……でも。
     一つだけ 違っていたことがあった。」
    「このデータによれば 私は二千年間
     ”完全に”意識がなかったということに
     なっているの。」
    「脳波は 沈黙を保っていた……と。」

    @眠ってたってことだよね。
     それは 何か問題なの?

    「それが そういうわけでもなくて……。」
    「ハイバネーション処置って
     つまるところ 動物でいう冬眠に
     近い状態にすることなのだけど……」
    「たとえ 冬眠状態だったとしても
     生命維持のために 脳は活動するの。
     ほんの少しだけね。」
    「だというのに……
     私の脳は 完全に停止していた
     っていうのよ?」
    「だったら 私は生物学的には
     死んでいるはず。」
    「なら この私はなに?」

     アリアは幽霊ってこと?
    @突然 怪談が始まった。

    「……なんか 面白がってない?」
    「まぁ…… リ・ガイアに来てから
     いろいろあってさ……
     正直 私にもわからないこともある。」
    「でも このまま
     放ってはおけない。」
    「自分のことも 不確かなまま
     生きていくなんて出来ないもの。」
    「だから…… 私は私を探したい。
     この私が 何者なのかを。」
    「とはいえ……
     手がかりは 何もないんだけどさ。」
    「なんなら 今ここにいる私は
     幽霊でした…… って方が
     まだ説明がつくかもね。」
    「幽体離脱でもして……
     一度 意識が消失したあとに
     戻ってきた……と。」
    「でも そんなのもう
     オカルトの領域よ。」
    「魂のような……
     科学では立証し得ないものを
     仮定しないと説明できない。」
    「こんな仮説……
     披露したら 笑われちゃう。」
    「ともかくね…… そのくらい
     私という存在は 奇妙なもの
     ということよ。」
    「このデータによればね。」

     データが壊れてるんじゃない?
    @きっと 機械の故障だ。

    「故障だったら よかったのだけど。」
    「残念ながら 機械に不備はない
     つまり データも正常なものよ。」
    「ねぇ…… ○○。」
    「さっきの幽体離脱の話だけど
     一つだけ 可能性があるかもって
     思った仮説があるの。」
    「この仮説は すごく怖くて
     あまり 調べたくはないのだけど。」
    「ガイストの人格が すっかり
     変わってしまったのは
     覚えている?」

     覚えている。
    @急に優しくなったよね。

    「あれは優しいと言えるのか……?」
    「あれは 古いガイストの人格を消去して
     新しいガイストの人格を あの躯体に
     インストールした…… ってことで。」
    「つまり ガイストの身体に
     正常な人格を移植したということね。」
    「だったら それを応用すれば
     私の意識についても こう説明できる。」
    「今 ここに立っている
     私は 二千年前に生きていた
     アリア・レベンタールではなく……」
    「……空っぽの身体に
     アリア・レ弁タールを模した
     人格を移植した 人間だって。」
    「考えたくないけど……
     今 立てられる仮説で 最も
     有力なのはこれよ。」

    @じゃあアリアはアリアってこと?
     たしかに 少し怖い……。

    「そう単純には いかないのよね。」
    「たしかに 今の私は
     アリア・レベンタールとしての
     記憶を保持しているけど……」
    「別の人格を 移植されたのだとしたら
     元の私は 結局 この世から
     消えたってことでしょ?」
    「そして 偽物の意識が……
     自分のことを アリア・レベンタールだと
     信じて ここにいる……。」
    「もしそれが 真実なら
     私は まともじゃいられないわ……。」
    「………。」
    「……とりあえず もうちょっと
     一人で考えてみるわ。」
    「踏ん切りがついたら
     幻影城の魔族たちに 機器にいくしか
     ないわよね……。」
    「その時は あんたにも
     付き合ってもらうから
     呼んだら すぐ来なさいよ?」

    @わかった
     暇なときだったら いつでも。

    「ふふ。
     素直なのは いいことよ。」
    「まぁ そういうわけだから。
     今回は これで解散。」
    「また手紙を出すから。
     それまで 待っててちょうだい。」

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